スペイン旅行記 その後 ① お土産と時差
4月30日
スマホを見ると、「15:42」と表示されていた。
しばらくぼぅっとその画面を見ていたのだが、突然画面が真っ暗になってしまった。
どうしたのだ!?とあわてて電源ボタンを押すと、今度は「15:43」と画面に表示された。
スペインとの時差は確か8時間だったはず。
いや、7時間だったかな。
こちらのほうが遅いので、午後4時くらいなら、あちらでは午前9時ということになる。
ほぼ向こうの生活リズムどおりである。
時差7時間(8時間だったかな)はやはり、ちょっと治るまで時間がかかりそうだ。
かといって、別段、支障があるわけではないので、安心しきっている。
この状態がいけないとはわかりつつも、1日2日ではどうしようもないだろうと、高を括っているのだ。
そうそう、支障がないといったのは、私は今、会社に属していないためだ。
クビになったわけではなく、自主退社した、というところが、自分的にはなにかこう、自分で歩いている感があるのだが、
端から見ると、とてもそんな気持ちのいいものではないだろうと思う。
わかってはいるのだが、もう後戻りも出来ないことなので。
不可逆のジレンマは今に始まったことではないのである。
昨日は遅くまで、各方面に連絡をしていた。
「日本に帰ってきました。」というメール、LINEを何回したことか。
いや、その文章は何回したか数えられるくらいだが、返信というものがあるので、
その何回か分に×10くらいはやりとりをしたと記憶している。
深夜で、アルコールも入っていたので、おぼろげだが、こんなかんじだった
「帰ってきました。」
「え?うん、おかえり。結構仕事はやく終わったんだ?」
「え?なんのこと?」
「え?何が?」
「あー、えっと、俺、旅行に行ってて、今帰ってきてさ」
「あ、そうなの。いいなぁ、社員旅行とか、この時期に行けるとかw」
「あー、じゃなくて、まぁ、いいか。お土産渡すから、今週空いてる日ない?」
「仕事によるけど、日曜日だったら空いてるかも」
「じゃあ土曜日にでもまた連絡ちょうだい」
「わかった。じゃあおやすみぃ」
・・・・・・。
なにが悪かったのか。
想像するに、おそらく、「帰ってきました。」の前に「日本に」をつけなかったのが悪かったのだと思う。