スペイン旅行記 19日目。 バルセロナ 蚤の市
4月19日
バルセロナには蚤の市なる場所がある。
確か毎週水曜日と土日だったかと記憶している。
4月19日が土曜日なので、おそらくその通りなのだろうと思う。
今日、ここに来た理由は、「お土産探し」をするためだ。
バルセロナの土産といえば、ガウディの建築群に関連した、チョコやクッキーといったお菓子類から、
グエル公園のトカゲやカエル(なぜか王冠付き)などのミニチュアがある。
ミニチュアは破砕タイル調で出来ており、ガウディ建築を目当てにきた観光客なら、欲しくなるだろうと思う。
私はそれらをスルーしてしまったが、多分、買ってしまうだろう。
身近にスペインを感じると思わせる品が、土産物屋には所狭しと置かれている。
そんな良質な土産物屋があるのに、わざわざ、蚤の市に来た。
泊まっているホテルからは歩いて3キロほどで、近くには水道局がある。
最も隣接した施設は博物館だ。
ここも行ってみたいと思っていたが、とうとう行かずじまいだった。
特に理由はないが、行く理由も特になかったのが理由なのだと思われる。
さて、蚤の市である。
実は水曜日にも来た事があるが、どうやら土日のほうが規模が大きいということをそこにたむろしていた若者たちが噂していたので、
この日にやってきたのだ。
確かに大規模だった。
会場は変わった屋根(表面には反境する素材が使われていて、斜めに設けられているため、その下の光景が遠くからでも窺えるというもの)で出来ていて、
広さは、1000m²くらいあったと思う。
詳しく調べていないので、わからないが、そのくらいの規模だと感じた。
中にある店は100を有に越え、変わったものだと、フライパンなどが売られていた。
蚤の市なのに、普通に正規品が売られているなんて、なんて自由なんだ、と思ったものだが、蚤の市なのだから、
このくらいの自由は許されるのだろう。
売られているものの金額はどれも安く、また、骨董品なんかも当然のごとく出品されていた。
私の目的は、スペインらしいもので、なおかつ、骨董品らしいものを探していたので、骨董品を取り扱っている店をぐるぐると見て回った。
花瓶や皿、陶器で出来た置物やコップ、何に使うのかわからない、直径30㎝くらいの円盤などが売られていた。
骨董品を目当てに来ている人たちは、それを手に取り、店主と楽しげに会話している。
私も何か見つけなければ、と思い、あれこれと手に取り、店主と楽しげに会話してみた。
「クアント クエスタ?」これは何ユーロ?という意味のスペイン語を数十回繰り返し、ようやくこれだと思う一品に出会った。
迷わず「クアント クエスタ?」と言い放った私に店主は「15ユーロ」と言ってきたので、
「もう少しまけろ」と言ったら「じゃあ5ユーロ」と表情一つ変えずに返してきた。
一声で10ユーロも下がる品ってどんなだ、と思いながらも、自分の直感を信じ、
「Si , por favor !」と、5ユーロ札を渡した。
これは良い買い物をした、と、なんだか自分が誇らしく思えた。
ホテルに帰って、その土産物を感じの良い包み紙にくるんでいると、その土産物の裏になにやら刻印が押されている。
made in Paris
スペインにそんな地域はあったかな?と疑問に思ったが、この包装紙とこの土産すごい良いかんじ!と感動したら、
その疑問はどこかへ飛んでいってしまった。