スペイン旅行記 18日目。 バルセロナ 水道局
4月18日
バルセロナにはガウディ建築以外にも面白い建物がたくさん存在している。
カテドラルやカタルーニャ音楽堂、アウグスト寺院の遺跡やリセウ劇場などが、私的には面白い建物だと感じる。
綺麗で荘厳な装飾がそのどれもにあるのだ、本で見た情報との差が、感動を覚えさせてくれるのは間違いないだろう。
その中でも、この日は水道局に行ってきた。
このバルセロナの水道局は形が非常にユニークで、なんでもモンセラットをイメージして作られたらしい。
モンセラットというのはバルセロナ近郊にある山で、キリスト教の聖地とされている。
変わった岩群が特徴で、きっと見ればもう忘れる事はないくらいのインパクトがある。
モンセラットについてはまた後日話したいと思う。
今回は、水道局だ。
ホテルからは大体3キロほど離れているので、歩くのに骨が折れた。
モンセラットをイメージして作られたこの建物は円筒状で、先端は丸く、ドーム型になっている。
円柱の上に半球を載せたような形だ。
もし、この辺一体を上空から撮影したなら、地面から突起したピストルの弾のような建物が目立つ事だろう。
それがこの水道局だ。
夜になると、イルミネーションで、その周囲を飾るらしい。
残念ながら、夜には行っておらず、確認できていないが、おそらく綺麗だったろうと想像に難くない。
面白いことにこの水道局、外壁外周に全てルーバーが付いている。
全てが窓ということでは全然なく、多分これは先ほど言った、イルミネーションの為だと思われる。
昼間みた限りではそのルーバーは赤や緑や青色に塗装されていた。
一つの装置を何個も装飾させることで、その装置の働きを、全体数よりも多く魅せているところが、バルセロナの建物らしくて、好ましかった。
使用する素材や製法が違っても、その概念がきちんと受け継がれていた。
伝統はこうして何年も何百年も生きていくのだ。
そうした概念を発見した人はラッキーだろう。
受け継ぐ義務なんて感じないだろう。
自分にその役割があったのだと、神の存在すら知るだろう。
周りの人が見過ごす対象はきっと輝いて見えているのだろう.
いつかきっと出会えると思って、建築に携わっている。
音楽に携わっている人たちもきっとそうなんだろうなぁ。
かっこいいなぁ、音楽家。