スペイン旅行記 14日目。 シエスタ文化
4月14日
今日もシウタデヤ公園で勉強。
さて、毎日毎日、勉強している勉強している、なんて書いてはいるが、要約すると、大抵がスペイン語の本を読んでいるということなのである。
教科書代わりに購入した「10日で覚えるスペイン語」とかいう本と、「必ず覚えたいスペイン語2000」とかいう本だったように記憶している。
もしかしたら全然違うかもしれない。
違うかもしれないが、本質はそういうところではないだろう、と考えている。
つまりは、とにかく、スペイン語を学習する為の本を持ち歩いていて、その大きな公園で読んでいた、ということが言いたいわけなのだ。
シウタデヤ公園は大きい。
多分これくらい大きな公園は日本にもそうないだろう。
私が、東京にきて、大きいなと思った公園は上野公園と代々木公園だが、それの数倍はあるだろうと思う。
実際に確かめた訳ではないので、事実はどうかわからないが、感覚的に、そう感じる。
入り口は複数箇所あって、当たり前だが、どれも道路と繋がっている。
ただし、車が進入して良い出入り口は2カ所だけで、あとは入ってはいけないことになっている。
私が公園を利用していた時間帯は午前11時から午後3時くらいまでだった。
平日も祝日も関係なく、利用していた。
私のような観光客も当然見受けられた。
あぁ、あの人たちもパンフレットや地図に載っているこの公園を一目見ようとやってきたのだな、というのが、遠巻きでもわかった。
しかし、中には、というよりも、公園を利用している大半の人はどうやら地元の人たちらしいのだ。
それも、非常に大勢いる。
平日の真っ昼間だというのに、この大人数。
もし今が会社の休憩時間だとしても、3時間は居すぎだろう。
日本では考えられないな、いや、そもそも会社勤めの人たちではないのかもしれない。
大学生か?
いやいや、それにしては老け込んでいる。
じゃあ高校生?
いやいやいや、思考のベクトルを変えよう。
なにかこの地域の文化があるのだろうか。
そういえば。
そう、スペインには「シエスタ」という文化がある。
来る前に少し勉強したのだった。
その存在をすっかり忘れていた。
この時点でもはや、勉強していた、なんてことを言ってはいけないのだろうけれど、とにかくその文化を思い出すことに成功した。
つまりは、そういうことである。
この人たちは合法的に休憩しているのであって、決してさぼっているわけではなかったのだ。
日本でも流行らないかな、なんて思ったものだが、そういえば、フレックス制が一時期流行ったはずだ。
今はどうなのだろう?
どうなのだろうと考えていること自体その存在を否定しているようなものだ、と瞬時に頭を切り替え、左手に持つ教科書に視線を落とす。
こういうことを考えているからスペイン語が全く上達せずに日本に帰ることになるのだが、それはまた別の話。